このコラムも、今日が最後になりそうです。 丁度2年ほど前、かわいらしい『土筆』が、土の中から顔をのぞかせている写真を撮ったのをきっかけとして掲載を始めたのですが、252回も書かせていただく事になろうとは、始めた時には想像も出来なかったことです。非常に、私の性格そのままの、我儘なコラムでした。 このようにして、偶然と言えるきっかけを持ってスタートをしたのですが、いつか終わりの日を迎える(最長でも、私の定年まで)という事は、必然的に分かっていたことです。…その実感はなかったにせよ。 このことは、私たちが生きていく上で、どんなことにも当てはまると感じています。 今日初めて出会う人がいる、これは偶然。しかし、いつか別れが来る、これは必然です。 私たちがこの世に生を受けるという、奇蹟的な偶然があり、やがて死んでいくという、誰もが避けられない必然があります。 この偶然と必然の狭間で、私たちは、歓び、悲しみ、怒り、愉しむ…、という、生を全うしていくのだと思います。
最後の写真は、フェニックスの木に取り巻くように生育する≪サクラ≫です。≪サクラ≫の映像を、一番多く載せていますね。この≪サクラ≫は、山桜の仲間らしく、花と葉が同時に出ます。去年は、花を咲かすことのなかった木ですが、今年は、蕾をいくつか付けています。 この木の花が観られて、嬉しい限りです。
2年間、お付き合いいただき、有り難うございました。 去年の9月3日に掲載した、鶉野の飛行場跡のコラムの中で、私が記した、亡き父とのほんの少しの会話は、今読み返してみると、私は、このことがどこかで言いたくて、『一枚の映像から』を始めたのではないかと、思えるほどです(本当はそうではないのですけど)。 それでは、お元気で!
寺岡
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