明石市立高丘中学校
行事

2月2日(金)
中国から来た
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 家の天井裏を“鼠”が走り回っていたのを経験しているのは、何歳以上の者たちなのでしょうか…。私はきっちり、経験しています。
 その“鼠”も動物ですから、当然食べてその後排泄します。“鼠の糞”がどんなものかを知っている人も、かなり年齢的に偏っているのではないでしょうか。
 学校では、それに似た“糞”を見つけることが出来ます。
 それは、“蝙蝠の糞”です。夕方になると、そこら中を飛び回っている“蝙蝠”には、学校の或る所に、昼間潜んでいる“巣”が在り、その下には、“糞”が落ちています。“蝙蝠”は、姿かたちも“鼠”に似ているのですが、“糞”もそっくりです(小型ですが)。
 その“糞”は、黒い紡錘形(ラグビーボールに似た形)をしており、その“糞”とそっくりな“実”をつける木を、私たちの先人が≪ネズミモチ≫と命名したのです。しかし、≪モチ≫の木とは姿は似ていても、親戚ではありません。まったくの別種です。

 今日の写真は、一昨日の写真で≪ヒヨドリ≫がとまり、“実”をついばんでいた≪トウネズミモチ≫です(やっとここに到着!)。日本に昔から存在した≪ネズミモチ≫ではありませんが、これは親戚筋です。≪トウネズミモチ≫の名前を出すのに、まず≪ネズミモチ≫の名の由来を説明しなくてはならないと思い、長々と語ってきました。

 かなり“実”は、食べられてしまっていますね。
 この≪トウネズミモチ≫は、以前にも紹介をした≪トウカエデ≫と同じように、中国から入ってきた植物で、≪ネズミモチ≫の名前の前に『唐(とう)』の字を付けています。明治時代に、日本での存在が確認された『帰化植物』です。全体的に、≪ネズミモチ≫より大柄で、“実”は丸みを帯びています。
 明治時代になっても、中国から入ってきたものに対して『唐〜』という名前を付けるというのは、如何に当時の日本人が、古の遣唐使の時代から、“唐”の国と、“長安”の都に憧れ続けてきたかの証明のような気がします。中国では色々な王朝が盛衰する中、最も有名で親しんでいたのが“唐”の時代だったのでしょう。
寺岡


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