行事

一枚の
映像から
2017128日(金)飛行機雲

更新日:2017/12/08 11時27分

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 夕やみ迫る濃い藍色の空に“飛行機雲”が一条。
 どんな飛行機が飛び、どんな人が乗っているのだろう、と想像力がかき立てられます。
 寒々とした夕暮れに、真直ぐに伸びていく白い筋に美しさを感じ、シャッターを切りました。

 飛行機雲と言えば、忘れられない話があります。
 天文科学館に、ノーベル賞受賞の、小柴昌俊先生が講演会で来られた時の話です。
 ノーベル賞を取られた研究は、“カミオカンデ”という巨大な“水槽”を使い、それまで捉えることが出来なかった“ニュートリノ”と呼ばれる素粒子を検出したことにあります。
 非常に難しく、多分我々にはチンプンカンプンな研究だと思われるのですが、その時、小柴先生は、その内容をこう説明されました。

  『 ニュートリノという粒子は、非常に小さく、またスピードも速く、普通では、中々捉えることはできません。一方我々は、空を飛ぶ飛行機は小さく肉眼では見えなくても、飛行機雲が出来ると、そこには飛行機が飛んでいることが分かります。カミオカンデは、目には見えないニュートリノが、通った跡を見分ける装置です。私たちは、幸運にも、ニュートリノが通った跡を検出することに成功しました。私たちの発見は、ちょうど飛行機雲を見ることによって、そこに飛行機があるのを知るのと、同じことなのです。』

 そこに居合わせた、小学生から大人まで、小柴先生のグループがしていた研究内容の概要は、ストンと理解が出来ました。
 我々凡人は、簡単なことでも難しく言ってしまい、中々人の理解を得にくいものなのですが、素晴らしい人は、難しいことを、誰もが分かるレベルまで簡単にして説明が出来るのだなと、本当に感心をしました。
寺岡

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