≪クスノキ≫の花が、満開です。
　少し黄色味を帯びた、白い小さな花です。
　兵庫県の木、である≪クスノキ≫は、神社や寺の境内で、ひょっとして樹齢二～三百年は超えているであろうものを見かけることがあります。
　そんな時、『この樹には、神さんが宿ってはるわぁ…』と感じることがありませんか？
　映画“となりのトトロ”で、トトロが棲み、オカリナを吹いている大樹は≪クスノキ≫ではなかったでしょうか。
　本校にもたくさんの≪クスノキ≫が植わっており、ちょうど今が、花、満開の季節です。
　『楠』とも『樟』とも書きます。防虫剤に使われる“樟脳（しょうのう）”は、≪クスノキ≫の木片から抽出します。葉っぱを少し手で揉んでやると、独特の匂いがします。しかし、虫の付かない成分が含まれるこの樹には、何と≪アオスジアゲハ≫が卵を産み、幼虫はこの葉っぱを食べて成長していきます。
　生物の世界は、これだから面白い！
寺岡