明石市立錦城中学校

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6月4日(木)
「おうちで学ぼう」(21)平和のバトン
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▼今年の読書感想文コンクール課題図書を5/27(水)のHPで紹介しています。その中で、学校司書の岸さんお勧めの一冊「平和のバトン」を読んでみました。「気持ちがええのぉ」広島に原爆が投下されたのは1945年8月6日の朝、8時15分。よく晴れていた朝だったようで、みんなが気持ちよい朝を迎えたのでしょう。しかし、その数時間後には、「広島が、広島が消えてしもうた……」という言葉に変わります。そこから今年で75年を迎えるヒロシマ。当時の広島の人口が35万人。そのうち9万〜16万6千人が被爆から2〜4か月以内に死亡したとされています。▼広島出身の私としては、小学生から高校生まで学校の授業で、家庭で、地域で必ずと言っていいほど様々な話題を耳にし、教えられてきたことなのです。▼この本のもとになったのは、「このままでは、原爆のことが忘れられてしまう」と、勇気を振りしぼって話しはじめた被爆者の声や見た光景を、美術を学ぶ高校生が絵にして記録する「次世代と描く原爆の絵」プロジェクトで、2007年にスタートしました。という紹介記事がネットにありました。▼どのような内容なのかと読んでみると、なかなか興味深い構成で書かれていました。被爆された高齢者に質問し、何度も話を聞く高校生の姿。これまで誰にも話したくなかった出来事を話しはじめる被爆者、それは大抵の場合、当時の少年、少女の記憶です。子どもの目で見たヒロシマの惨状。しかし、その時しっかりと自分たちが暮らしの中に生きていた証が物語のように浮かんできます。続いて現代に戻り高校生が当時の惨状を見つめ、1枚の絵に集約し、表現していく過程が新鮮な時間であり、高校生の苦悩や学びの過程を知ることができます。▼証言者と高校生が二人三脚で絵を描いていったとあります。「ヒロシマ」を語る証言者たちの広島弁に当時の息遣いが聞こえ、色やにおいまで感じられるのはそれが事実であり、完成された絵とともにバトンが渡されていくことなのかなと感じました。▼みなさんもこの一冊を手に取って読んでみましょう。図書室にあります。▼広島市立基町高校普通科創造表現コースでは、今でもこのプロジェクトが継続され、「高校生が描いたヒロシマ 原爆の絵画展」が開催されています。

広島平和記念資料館 | 基町高等学校の生徒と被爆体験証言者との共同制作による「原爆の絵」




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