校長室の窓

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2020515日(金)「おうちで学ぼう」(15)卯の花(空木・ウツギ)とホトトギス


更新日:2020/05/15 17時57分

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▼今日も例によってハチ博士のF先生たちと明石公園の観察会。いつもの貯木場には大きなカメラを構えた数人のカメラマンがいました。しばらくして木の上の方から聞こえてきたのが鳥の鳴き声で、どうやらホトトギス。姿は見えないのだけれども、昔の人はホトトギスの声を「テッペンカケタカ」と聞きならし、「特許許可局」という聞きならしもあるようです。録音してみようと準備するも、すでに終了。▼このホトトギス、この季節に花咲く卯の花と古来より深い関係があり歌に詠まれています。

卯の花のともにし鳴けばほととぎす いやめづらしも名告り鳴くなへ 大伴家持
〇「卯の花が咲くのと同時に鳴くので、ホトトギスはますます好ましく思える。まるで名前を名乗るように鳴くにつけても」。
ホトトギスには時鳥、郭公、子規、杜鵑、不如帰など多くのあて字があり、農耕の季節を迎えた卯月を象徴するとも言われています。

卯の花をめがけてきたか時鳥 正岡子規
〇これも卯の花の開花と時期を合わせて泣き始めるホトトギスを詠んだ歌。

▼清少納言の「枕草子」九十五段には、「卯の花いみじく咲きたるを折りつつ、車の簾傍などに長き枝を葺き指したれば、ただ卯花重をここに懸けたるやうにぞ見えける。供なる男どももいみじう笑ひつつ、網代をさへつきうがちつつ、「ここまだし、ここまだし」とさし集むなり。人もあはなんと思ふに、更にあやしき法師、あやしのいふがひなき者のみ、たまさかに見ゆる、いとくちをし。近う來ぬれば、「さりともいとかうて止まんやは。この車のさまをだに人に語らせてこそ止まめ」とて、一條殿の許にとどめて、「侍從殿やおはす、杜鵑の聲聞きて、今なんかへり侍る」といはせたる。
〇ホトトギスの声を聞こうと女房が数人、牛車(ぎっしゃ)をしたてて、風流人高階明順邸へ行きます。帰り道に牛車を卯の花で飾り立てたようです。
▼卯の花は別名「空木・ウツギ」とも呼ばれ、写真のように茎がストローのように空っぽなので「ウツギ」という名がついたとのこと。他にもチューリップツリー(ユリノキ)には、まさしくチューリップのような花が咲き、甘い蜜を求めて虫たちが寄ってきていました。ツメクサからはいい匂いが漂い、クローバーの葉の中心にはスペードやハートなど様々な模様が見えます。ヒメジオンには、チビコハナバチの仲間がやってきていました。曇り空で虫は多くはありませんでしたが、自然界はしっかりと生きています。▼週末は雨模様です。様々な工夫で学びを続けましょう。

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