研究全体計画

 研究推進部会を中心に、本校の目指す授業や学級経営の在り方についての概要をお伝えします。

1 主題について

(1)主題

 自ら学ぶ子の育成
  ~論理的に考え、学びを深める言語活動の充実~

(2)主題設定の理由

① 昨年度までの研究をふまえて
 本校における研究は、この主題による取組を始めて2年目になる。昨年度は「大久保魂」で居心地のよい学級づくりの基盤を作り、「付けたい力を明確にした学習課題(問題)の設定」や、「ふりかえりによる学びの価値付け」を大切にしつつ「学びを深めるための教師の手立て」を設定した。また、「課題(めあて)設定→自分の考え→深め合い→ふりかえり」の授業づくりを行った。その成果として、変化や流れを矢印で表したり、必要な用語を残したりするなどした児童の思考を可視化した板書を心掛けることができ、比較や整理をさせたいところに焦点を当てた発問を考えることができた。また、論理的思考については、三つに焦点化したことで身に付けさせたい思考力を意識的に指導することができた。さらに、自分の考えをもつ時間を確保することで、自分の考えと友だちの考えを比べながら学習に取り組むことができた。
 しかし、研究授業後には、「本時のねらいに迫る発問であったか。」「児童の思考を広げたり深めたりする発問であったか。」「思考を活性化することができた板書になっていたか。」「学習のあとが分かる言葉が精選された板書になっていたか。」などが課題として出された。そこで、「課題(めあて)設定→自分の考え→深め合い→ふりかえり」の授業づくり(「大久保メソッド」)を基に、児童が主体的に課題解決に取り組めるような学びを深める教師の手立てのうち「学びを深める発問」「学びを深める板書」に焦点を当て、更なる取組を進めることにした。
 これらの結果をふまえ、昨年度に引き続き、論理的に思考し、話し合いを通して言語活動を充実させていきたいと考えており、研究主題は「自ら学ぶ子の育成」と設定し、主題に迫るための手立てとして「論理的に考え、学びを深める言語活動の充実」を副主題とする。

2 研究の仮説

 付けたい力を明確にした課題を設定し(「課題(めあて)設定」)、自分の考えをもたせたうえで主体的な課題解決を促し(「自分の考え」「深め合い」)、学びの価値付けを行う(「ふりかえり」)。この一連の活動の中で、論理的思考力を最大限に発揮するような言語活動を教師が意図的に仕組むことで、児童の思考をより一層広げたり深めたりできるだろう。その経験を積み重ねさせることが、自ら学ぶ子の育成につながると考える。

3 研究内容

(1) 論理的思考力について
 論理的思考は、「AとBの関係・結びつき・つながりを見出し、一本の筋道を立てる思考操作」である。
 論理的思考力は比較や分類、因果関係、仮定、類推など様々ある。大久保小学校では平成26年度は27の思考的要素を「比較、理由、推理、仮定・条件、批判」の5つのまとまりにしていた。今年度は、昨年度に引き続き、以下の3つの論理的思考に焦点をあて、児童が論理的な思考をしていけるような手立てについて考える。


(2)学びを深める言語活動
 言語活動(「話す・聞く」「書く」「読む」等)は、各教科、領域の目標を達成するためだけでなく、思考を深めるためにも必要な活動である。言語活動の充実というのは、単に言語活動を取り入れるだけではなく、身に付けるべき力を明らかにし、課題に沿って意図的に言語活動を仕組むことであると考える。

(3)自ら学ぶ子
 自分の意見を明確にし、友だちの意見を聞いて論理的思考を重ね合ううちに、自分の思考を広げたり深めたりすることができる。そのような学習活動を積み重ねることで、学習内容の価値を感じ、自ら学ぼうとする力につながると考える。


平成30年度 《重点研究課題》


(4)学びを深める教師の手立て

 昨年度の学びを深める手立てのうち、今年度は、「論理的思考を生かした学びを深める発問」「論理的思考を生かした学びを深める板書」について研究する。

① 論理的思考を生かした学びを深める発問・・・・学びを深めるためのゆさぶり、きりかえ
 しがあったか。
② 論理的思考を生かした学びを深める板書・・・・言語活動が活発になり、思考を整理でき
 たか。新たな発見や疑問があったか。


(5)大久保魂について
 大久保魂を学級経営のベースとし、みんなで伸びる力を育てたいと考えた。各学年や学級の実態をこの5つの大久保魂という共通のフィルターを通して見る。その中で、個人や学級、時には、学年・全校の成長を取り上げ、それぞれの高まりを認め、ほめながら児童の力を伸ばしたい。そして、課題が浮かび上がってきたときには、どうすればよりよくなるかを児童とともに考えたい。3学期に大久保魂の花が開くように、1学期はみんなで力を伸ばしていくための種を植え、意識して大切に育てる。芽を出し、花を咲かせた大久保魂は実を結び、また次の学年の種となるだろう。学習の場、日常生活の場で大久保魂を児童とともに意識する。人を大切にし、とき・ものを大切にした落ち着いた学校生活の中で周りの人とつながり、主体的に伸びていく児童の姿をイメージし、学校生活における基盤としている。
「自分の力をみんなの笑顔のために、役立てよう!」
「そのためには、何が大切だろうか。」
「何をすればいいだろうか。」
と、主体的に価値ある取組に向かう児童の姿をめざしたい。そこには、価値ある新しいものを創り出そうとする創造的思考も欠かせないだろう。それが、筋道だったものとなるために、論理的思考力を活用するのである。